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【社長インタビュー前編】ゼロからの挑戦!オルトロボ創業の背景と想いに迫る

2025年1月24日

野下主税


今年で創業7年目を迎え、毎年順調に成長を続けるオルトロボ。
その代表取締役・野下社長のキャリアは、ITとは全く異なる場所から始まりました。
 
金融業界から未経験で飛び込んだIT業界、そしてフリーランスから経営者へ。
自由な暮らしと経済的余裕のあったフリーランスの道を手放してでも、創業を選んだ理由とは何だったのか。

今回は、創業に至る背景や想い、そして現在に至るまでの歩みについて、オルトロボ広報担当がお話を伺ってきました!

 

1 転機:業界未経験から、気付けばITの虜に

─今日は、オルトロボ創業の経緯について、お話を聞かせてください
社長は、元々エンジニア以外のお仕事をされていたんですよね?

そうなんです。大学卒業後、故郷の鹿児島で金融機関に入社し、法人営業を担当していました。
そこで、多くの融資先企業が力を入れていたのが「IT投資」だったんです。当時はITに関する知識があまりなかったので、企業が提出する事業計画書や収支予測を見ても、その効果が本当に現れるのか半信半疑なところはありました。

 

実際、融資先の企業の成果はどうだったのでしょうか?

実際に多くの企業が、想定していた以上の効果を上げているのを目の当たりにし、本当に驚きました…!そこから、私自身ITの可能性に強く興味を持つようになったんです。

   

その後、どのようにしてIT業界に転身されたのですか?

金融機関で働きながらも、独学でITについて勉強を始めました。
学んでいくほど面白さを感じ、気づけばITの世界に魅了されていましたね…!
そこで本格的にI T業界に身を置いてみたい思い、24歳の時に思い切って会社を辞めて鹿児島から上京したんです。そこから、プログラマー、ITコンサルタント、業務コンサルタントとして経験を積んでいきました。

 

業界未経験からのスタートで、不安もあったかと思います。
 その状況をどう乗り越えたのか、お聞きしたいです

入社当初は、自分よりも経験豊富な同僚を前に、劣等感を感じることもありました。スタートラインが全然違うので、最初は本当に追いつこうと、とにかく必死でしたね。毎日仕事が終わったら勉強、週末も朝から晩までスキルを磨く日々でした。その努力を1年、1年半と続けた結果、かつて追いつけないと思っていた人たちに肩を並べられる実感が持てたんです。

 

─そこまで頑張れた原動力は何だったのでしょう?

未経験から上京して飛び込んだ以上、『結果を出さないといけない…!』という気持ちが強かったんですよね。
あとは、純粋に新しいことを学ぶ楽しさも大きかったです!
知らないことが分かるようになるって、本当に面白いですから。

 

─なるほど。その努力が現在のキャリアにつながっているのですね!

 

2 挑戦:自由度の高いフリーランスを手放し、起業へ

─その後、フリーランスエンジニアとして独立されたんですよね?

そうなんです。フリーランスは働き方の自由度も高く、ありがたいことに報酬的にも恵まれていました。
 

─そんな理想的な働き方から起業を志したのはなぜですか?

フリーランスで働いていると、どうしても“個人”としての働き方に限られると感じたんです。一時的にプロジェクトの一部、つまり“パーツ”として既に自分が持っている価値を提供している感覚でした。それが悪いわけではありませんが、自分の中で物足りなさを感じていました。意外と新しいことにもチャレンジしづらいし、一人でできることには限界があるとも思いましたね。
 
そこから、チームで協力しながら、自分達だからこそ提供できる価値を生み出す方が大きな喜びを得られるんじゃないかと考えるようになりました。

 

それが起業を考えるきっかけになったのですね。

そうですね。もう一つ大きかったのは、自分のスキルの使い方について疑問を持ったことなんです。フリーランスのままだと、自分一人のためにスキルを使い続けるだけになってしまう。それで本当に良いのか、と考えるようになりました。

自分がこれまで培ってきた経験やスキルをもっと広く、世の中のために活かしたいと思いが強くなるにつれて、“それなら自分が主体となって組織を作り、チームで価値を創り出していこう”という決意が固まったんです

 

─そこから起業への道を歩み始めたのですね。自由を手放してでも、チームとして世の中に価値を創り出す挑戦を選択されること、すごい決断だと感じます。

 

3 創業:ワンルームの1室から始まった、ゼロからの挑戦

─創業当時、RPAを事業の柱に据えた理由を教えてください。

当時、RPAやローコード開発に、大きな可能性と市場性を感じたためです。少ない投資で業務自動化を実現できるRPAやローコード開発は、特に地方の企業や自治体にとって魅力的な手段です。

当時の福岡では、RPAやローコード開発の知名度が非常に低く、一般の方はもちろん、同業者でさえほとんど知らない状況でした。これは、ある意味でマーケットそのものを作り上げるような挑戦でしたが、同時に大きなビジネスチャンスでもありました。

創業時から、東京と地方の間にはIT活用における大きな地域格差があることを課題として認識していました。RPAやローコード開発を地方で広めることで、この格差を縮小し、地方の企業や自治体の業務効率化を実現できると考え、事業の柱に据えることを決意しました。
 

─創業時はどのような状況だったのでしょうか?

2018年9月に、私を含む3人で会社を設立しました。最初は、ワンルームマンションの狭い1室からのスタートでしたね。

IT業界で事業を立ち上げる場合、フリーランスやサラリーマン時代のコネクションを活用するのが主流なんですが、あえてそれを選択しませんでした。コネクションに頼らず、自分たちの力で新たな挑戦をしたいという思いが強かったからです。

3人とも福岡に縁もゆかりもなく、コネクションもない状態で、まさにゼロからのスタートでした。

─ゼロからのスタート…!それは挑戦でしたね。

そうですね。まずは食べていくためにお金を創り出す必要があったので、創業メンバーそれぞれが一般的なシステム開発やコンサルティングの仕事をしながら、福岡のITにおける市場調査をしつつ、地道にRPAやローコード開発の営業活動を行いました。当時は、『RPA』や『ローコード開発』という言葉自体が知られていませんでしたから、最初にお客様にご説明する際は、『事務作業の自動化』や『経理業務の効率化』といった言葉を使っていました。

1社目のお客様を受注できた時は本当に嬉しく、今でもよく覚えています。『オルトロボに依頼して良かった』と思っていただける提案をするため、お客様の業務課題を徹底的に分析しましたね。その成功体験が、次のお客様への提案にも繋がっていると感じます。

 

─そこから、どのようにして事業が軌道に乗り始めたのですか?

当時、福岡でRPAやローコード開発をメインとして取り扱う企業が他にほとんど無くて、しばらくすると、メディアからの取材や講演依頼を多くいただくようになってきたんです。そうしたメディアや講演での露出効果と、日々の地道な活動での信頼の積み重ねで、徐々に認知が広がり、他のお客様からも引き合いをいただくようになりました。

創業から約2.3年が経った頃には、福岡県内でもRPA自体の認知度が上がっており、ネットで『RPA 福岡』で検索すると、オルトロボがトップに表示されるようになっていました。

また、顧客が増えていくにつれ、会社としてできることも増えていきました。
今ではCRMシステム(Salesforce、kintone)の導入、WEBシステム開発・スマホアプリ開発、データ分析やMicrosoftのPower Platformの導入などにも取り組んでおり、それぞれの領域で数多くの実績が積み上がっていますね。

2019年春からは新たなメンバーも採用し、案件数も増えました。最初はゼロからのスタートでしたが、だからこそ一つひとつの成功が自信に繋がりましたし、仲間と共に成長できたのは嬉しかったですね。

 

4 喜び:起業して良かったと思うのは、「メンバーの○○」

─起業して良かったと感じる瞬間はどんな時ですか?

いくつかありますが、一つは組織として取り組むことで味わえる喜びですね。例えば、『この案件が成功した!』とか、『このプロジェクト、すごく面白いね』といった感動を、社内のメンバー全員と共有できるんです。一人で活動していた頃とは違って、組織の中で一喜一憂できるのは、やっぱり楽しいですね!社内メンバーが同じ方向を向いているのを感じられるのは、大きなやりがいの一つです。

 

─チームでの成果を喜べるというのは、組織ならではですね。他にもありますか?

メンバーの成長を間近で実感できることも嬉しいですね。メンバーが成長してお客様に褒められることがあるんですが、その報告を聞くと、本当に嬉しい気持ちになります。フリーランスの時にはなかった感覚ですね。自分一人ではなく、メンバー全員が成長して成果を上げていく様子を見るのは、起業して良かったと思える瞬間です。

 

─社長にそう言ってもらえるのは、私たち社員としても、すごく嬉しいです。
個人ではなく、組織として取り組むからこその充実感が伝わってきます。

メンバーが新しいスキルを身につけて、自信を持って仕事に取り組む姿を見ると、『良い影響を与える助走を一緒に作れているんだ』という実感が湧きます。

成長に少しでも貢献できていると感じると、この道を選んで良かったと心から思います。一人では味わえない楽しさや達成感を、今では日々感じられています。これからもメンバーと共に成長し続ける会社でありたいですね。

 

5 終わりに

今回は、オルトロボ創業に至る背景や想い、そして創業時のエピソードなどについて、お届けしました。

後編では、オルトロボの強みや野下社長の考える採用、そして今後の展望について、お話を伺っていきます。

また、弊社では一緒に働いてくださるエンジニアを募集中です!
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